柴犬がエサを食べない原因と対処法｜健康管理と見極めポイントを解説

2025年5月13日

柴犬が急にエサを食べなくなると、飼い主としては心配になりますよね。

食欲不振は一時的なものから重大な健康問題まで、さまざまな原因が考えられます。

本記事では、「柴犬エサ食べない」というキーワードに焦点を当て、考えられる理由や対処法、病院に連れて行くべきタイミングなどを詳しく解説します。

愛犬の健康を守るための参考にしてください。

柴犬がエサを食べない理由とは？症状別に原因を徹底解説🐾

柴犬が突然エサを食べなくなると、多くの飼い主さんが不安に感じるでしょう。

「一時的な食欲不振なのか」
「病気のサインなのか」
見極めが難しいところです。

ここでは柴犬がエサを食べなくなる主な理由を、獣医師や専門家の見解をもとに、原因別に詳しく解説していきます。

病気や体調不良が原因

最も注意すべきは「病気による食欲不振」です。以下のような症状がある場合は、すぐに動物病院で診察を受けることをおすすめします。

● 考えられる病気

胃腸炎・腸閉塞：下痢や嘔吐、腹痛を伴うことが多い
口腔内の異常：歯周病、口内炎、歯の欠損などで噛むのが痛い
肝臓や腎臓の疾患：倦怠感、尿の異常、体重減少が見られる
感染症（パルボウイルスなど）：特に子犬で致死性が高い
腫瘍・ガン：老犬に多く、無症状のまま進行することも

● 見分けるポイント

いつもより元気がない
水も飲まない
横になりっぱなし
トイレの回数や状態に異常がある

このような変化が見られる場合、「ただのわがまま」では済まされません。

ストレスや精神的要因による食欲低下🧠

柴犬は日本犬の中でも繊細な性格を持つ子が多く、ストレスの影響を受けやすい傾向があります。

● ストレスの原因になりやすい出来事

引っ越し、模様替えなどの環境の変化
家族構成の変化（赤ちゃん誕生、同居者の増減）
他のペットとの同居
長時間の留守番
騒音、雷、花火などの音刺激

● ストレス時のサイン

食べない・飲まない
隠れる、震える、尻尾を下げる
無気力で遊ばない

「いつもと違う状況」があるときは、まずストレスの有無を疑ってみましょう。

食事の好みやフードへの飽き🍖

「食べ物の好き嫌い」「単なる飽き」といったわがままも、柴犬には意外と多い問題です。特に飼い主が愛情でおやつや手作りごはんを頻繁に与えていると、通常のドッグフードを食べなくなることがあります。

● よくあるケース

トッピングをかけないと食べない
新しいフードは食べるけど、数日で飽きる
おやつや人間の食べ物ばかり欲しがる

● 飼い主の対処の仕方がカギ

柴犬は「出されたものを食べなければ、あとでおいしいものが出てくる」と学習することがあります。これを避けるために以下の対応を行いましょう。

食事時間を30分だけ設けて、それを過ぎたら下げる
間食を控え、空腹状態を作る
食事中は構わず、無関心を装う

習慣づけによって改善することが多いです。

フードそのものに問題がある🥣

フードが劣化していたり、体質に合わない場合も柴犬は食べません。以下の点を見直してみましょう。

● フードのチェックポイント

開封して1ヶ月以上経過している
湿気やニオイが変質している
食感が硬すぎる（老犬や子犬には不向き）
アレルギー反応が出ている（かゆみ・涙やけなど）

● 対策

新鮮なものに交換する
粒のサイズや形状を変える
湯通しして香りを立たせる
トッピング（野菜スープやヤギミルク）を加える

柴犬は嗅覚が鋭いため、ちょっとしたニオイの違いも気にすることがあります。

老化による食欲の低下🐶

高齢期に入った柴犬は、代謝の低下や歯の衰えなどで自然と食欲が落ちていきます。

● 老犬によくある変化

歯が抜ける、口内炎で噛むのが辛い
噛む力が弱くなる
においを感じにくくなる（嗅覚の衰え）
消化機能の低下

● 高齢犬への配慮

柔らかくふやかしたフードに変更
香りの強いウェットフードを混ぜる
食事の回数を小分けにする（1日3〜4回）

老犬に合わせた食事スタイルの調整が必要です。

ホルモンバランスや季節変動🧪

実は「季節性の要因」も見逃せません。特に換毛期や夏場は体力を使うため、柴犬が一時的に食欲を落とすことがあります。

● 食欲が落ちやすい時期

夏の猛暑時（食欲不振、脱水）
冬の寒さによる代謝変化
発情期・偽妊娠時のホルモン変動（特にメス）

季節に応じて給餌量やフードの温度を調整することで改善するケースもあります。

まずは「なぜ？」を冷静に見極めよう

柴犬がエサを食べない理由は、病気から心理的な要因、わがままや嗜好の問題まで幅広く存在します。原因を見極めるには、以下のようなチェックが有効です。

他の症状（元気、排泄、嘔吐など）はあるか？
周囲の環境は変わっていないか？
フードや食器に変化はあったか？
食べないのはいつからか？どれくらい続いているか？

状況を正しく観察し、必要に応じて獣医師の診察を受けることが、愛犬の命を守る第一歩です。

柴犬がエサを食べない場合、何日くらいなら大丈夫？【年齢・体調別に解説】

柴犬がエサを食べない状態が続くと、「いつまで様子見していいの？」「何日食べなければ危険なの？」と不安になる飼い主さんは少なくありません。
ここでは柴犬がエサを食べない期間の目安や、緊急受診が必要なケースについて、年齢別・体調別に具体的に解説していきます。

【基本】健康な成犬であれば何日まで大丈夫？🐶

一般的に、健康な成犬の柴犬であれば水を飲んでいれば1〜2日は食べなくても大きな問題はないとされています。

●その理由：

犬はもともと飢餓に強く、短期間であればエネルギーを体内から補える仕組みを持っています。

しかし、「食べない＝健康」ではありません。3日以上食べない状態が続くと、体力や免疫力が低下し、内臓にも負担がかかります。

✅注意ポイント：

24時間経っても水も飲まない：脱水症状の危険あり
食欲だけでなく元気や動きも落ちている：病気の可能性
排尿や排便に異常がある

こうした症状がある場合は、1日でも様子を見るのは危険です。

子犬の場合：24時間食べないのは危険信号！🐾

柴犬の子犬（〜6ヶ月程度）の場合、丸1日食べない状態は非常に危険です。

●その理由：

代謝が早く、低血糖になりやすい
成長に必要なエネルギーや栄養素が急速に不足する
脱水や体温低下につながりやすい

✅緊急性が高いサイン：

ぐったりして動かない
震えている
下痢や嘔吐を併発している
歩き方がおかしい

このような症状があれば、すぐに動物病院を受診しましょう。特に小型犬や生後3ヶ月未満の柴犬は、半日食べないだけでも命に関わることがあります。

老犬の場合：食べない＝老衰ではない！🐕‍🦺

10歳を超えたシニアの柴犬も食欲が落ちやすくなりますが、「老化だから…」と軽視するのは危険です。

●老犬が食べない場合に疑うべき原因：

歯周病や口内炎など口の痛み
消化機能の低下による食後の不快感
腎不全・肝機能低下などの慢性疾患
がんなどの重篤な病気

✅老犬が食べないときのポイント：

1日以上食べない状態が続く場合は受診が基本
飲水ができていても、体力消耗が早いため要注意
食べづらそうな様子があるなら、フードの形状変更やふやかしを検討

水を飲んでいるかどうかが最重要！💧

「エサは食べないけど水は飲んでいる」場合は、様子見できるかどうかの大きな判断基準になります。

●水すら飲まない場合

→ 脱水状態に陥るリスクが高く、24時間以内に動物病院へ！

●水は飲むがエサは食べない

→

1日様子見（成犬の場合）
食べやすく工夫した食事を与える（ふやかし、温め、ウェットフードなど）
元気・便・排尿などを観察

「様子見できるライン」まとめ（柴犬の年齢別）🔍

柴犬の年齢・状態	様子見の限度	対応の目安
健康な成犬	1～2日	水は飲んでいるか？元気か？要観察
子犬（～6ヶ月）	半日～1日	すぐに受診。特に低血糖リスクに注意
高齢犬（10歳以上）	1日程度	口腔・内臓疾患の可能性。早期に診察を
持病持ち・療養中の犬	半日程度	悪化の恐れが高い。かかりつけ医に相談
水も飲まない	×	即時受診が必要

動物病院に行くべきタイミングまとめ📋

以下のいずれかに当てはまる場合は、「まだ大丈夫」ではなく「すぐ病院へ」が正解です。

●危険なサイン一覧：

3日以上エサを食べない
24時間以上水を飲んでいない
嘔吐や下痢をしている
呼吸が浅い、速い
お腹が張っている、痛がる
目がうつろ、立ち上がれない
けいれんや異常な動きがある

柴犬は「我慢強い犬種」でもあるため、症状が表に出る頃には重症化していることもあります。

見極めのカギは「時間」と「変化の有無」

柴犬がエサを食べないからといって、必ずしも深刻とは限りません。しかし、大切なのは「何日食べていないか」と「他に異常がないか」を冷静に観察することです。

健康な成犬なら1～2日までが目安
子犬・老犬・病中病後は半日〜1日でも危険
水分摂取の有無が重要な判断基準
体調の変化（元気、便、呼吸）を最優先に確認

「大丈夫かも」と迷ったら、念のため動物病院へ行く方が確実です。何よりも、愛犬の命と健康を守れるのは、毎日そばにいる飼い主さんだけなのです。

柴犬がエサを食べない時どうすればよい？原因別・状況別の対処法まとめ

柴犬が突然ご飯を食べなくなった…。

「病気？」
「わがまま？」
「フードが気に入らない？」

――原因が分からないと不安になりますよね。

ここでは、柴犬がエサを食べない時に飼い主が取るべき正しい対処法を、原因別・年齢別に徹底解説します。

愛犬の命と健康を守るために、今日から実践できる対策ばかりです。

まず最初にやるべきこと：原因の切り分け🔍

いきなりフードを変える、トッピングを足すなどの対応は逆効果になることも。
まずは「食べない理由」を以下の観点から冷静にチェックしましょう。

✅確認すべきポイント

水は飲んでいるか？
元気や排泄に異常はないか？
嘔吐や下痢をしていないか？
食器や食事の環境に変化はあったか？
最近の生活でストレスになる出来事は？

これらを整理することで、「病気なのか」「一時的な拒食なのか」「わがままか」の方向性が見えてきます。

【ケース①】病気・体調不良が原因の場合の対処法

柴犬がぐったりしていたり、明らかに元気がない様子なら自己判断せず、速やかに動物病院へ。

●こんな症状は即受診：

水も飲まない
下痢・嘔吐を繰り返す
震え・ふらつき・呼吸が浅い
排尿・排便に異常（血尿、便秘など）

対処法：

フードやサプリでごまかさず獣医師の診断を最優先
診察前に「食べない期間」「症状の変化」「食べたフードの種類」をメモ
医師の指示に従い、療法食などへの切り替えも検討

【ケース②】ストレスや環境変化が原因の場合

柴犬は繊細な性格の子が多く、ちょっとした環境の変化がストレスになりやすいです。

●よくあるストレスの原因：

引っ越し・模様替え
家族構成の変化（赤ちゃん、来客、同居動物）
飼い主の長時間不在
留守番が長い・生活リズムのズレ

対処法：

「静かで落ち着ける場所」でご飯を与える
食器の場所・フードの時間は固定する
慣れ親しんだおもちゃ・タオルを使って安心感を与える
散歩やスキンシップで信頼関係を再強化

柴犬の「安心できるルーティン」を取り戻すことがカギです。

【ケース③】食事に飽きた・わがままな拒食の場合🍖

ドッグフードに飽きた、トッピング目当て、好き嫌いなど「わがまま」や「学習された拒食」のケースもあります。

●見分け方：

おやつは食べるのにフードは拒否
トッピングをかけると食べる
食器を出すと逃げる or においだけ嗅いで去る

対処法🐕：

方法	内容
① 食べない場合は30分で片づける	ダラダラ食べさせず、食事の時間を限定してメリハリをつける
② おやつや人の食事は控える	フードを食べる意欲を高めるため、嗜好性の高いものは制限
③ トッピングを止めて基本のドライフードへ戻す	「食べなきゃ出てこない」と理解させるための再トレーニング
④ 少しずつ慣らす	好きなものを混ぜつつ、トッピングの量を徐々に減らしていく

「食べないと出てくる」が習慣になると、食事＝交渉手段になってしまうので要注意です。

【ケース④】フードや食器の問題が原因の場合🥣

柴犬は嗅覚が非常に鋭い犬種。食器のにおい、フードの酸化、温度など微細な変化にも敏感です。

●チェック項目：

フードは古くなっていないか（開封後1ヶ月以上経過）
食器の材質や形を嫌がっていないか
湿気・ニオイ・食感に変化はないか

対処法🍽️：

新しいフードを少しずつ混ぜながら切り替え
食器を陶器製やステンレスに変更
フードをぬるま湯でふやかす、レンジで数秒温める
香りの強いトッピング（ささみスープ、ヤギミルクなど）を加える

特に夏や冬の気温差でフードの状態が変わりやすいため、保存環境にも配慮しましょう。

【ケース⑤】老犬・口腔トラブルによる場合

老化や口腔内の疾患によって「食べたいけど食べられない」ケースもあります。

●老犬や歯のトラブルの兆候：

片側でしか噛まない
よだれが多い
フードを口に入れても吐き出す
食後に痛そうな仕草をする

対処法：

歯科検診を受け、治療が必要か確認
ふやかしフードやウェットタイプへの切り替え
1日3〜4回の小分け給餌で消化負担を減らす

口のトラブルは放置すると痛みでますます食べなくなるため、早期のケアが必須です。

それでも食べないときの“最終手段”5つ

それでも食べないときの「最後のひと押し」となるテクニックを紹介します。

テクニック	詳細
1. 手から直接与える	飼い主の手のぬくもりで安心感が生まれる
2. 運動後に与える	散歩の後など、軽く空腹にさせておく
3. 食事場所を変える	落ち着く場所に移すだけで改善することも
4. 他の犬の動画を見せる・鳴き声を聞かせる	模倣行動が刺激になる場合がある
5. 給餌時間を見直す	朝食を抜いて夕食に集中させるなど、空腹を作る

正しく原因を見極めて、愛犬に合った対処を

柴犬がエサを食べないときに大切なのは、「とにかく食べさせる」ではなく「なぜ食べないのか」を冷静に探ることです。

📝対処の流れまとめ

体調チェック（病気や異変がないか）
原因を切り分ける（ストレス？わがまま？口の痛み？）
対処を実行（フード改善、環境調整、ルールの見直し）
早期受診をためらわない

原因が分かれば、必ず道は開けます。
柴犬は繊細ですが信頼関係が築ければ、しっかりと応えてくれる忠実なパートナーです。焦らず、一歩ずつ寄り添ってあげましょう。

柴犬がエサを食べなくなってからの余命はどれくらい？

「柴犬が全くご飯を食べなくなった…」
「そろそろお別れの時なの？」

食欲は命のバロメーター。

特に高齢の柴犬や病気を患っている子がエサを食べなくなると、「余命が近いのでは」と不安になる飼い主さんも多いはずです。

ここでは、エサを食べなくなった場合の余命の目安や、終末期に見られるサイン・ケアのポイントについて詳しく解説していきます。

柴犬がエサを食べなくなった＝余命が近いのか？⏳

必ずしも「食べない＝すぐ死ぬ」というわけではありません。
ただし、「何も食べない状態が続くこと＝体が死に向かっているサインのひとつ」である可能性は否定できません。

✅見極めポイント：

水も飲まない → 生命維持が限界に近づいている
自力で立てない、歩けない → 筋力・内臓機能の衰え
呼吸が浅い・速い・不規則 → 心肺機能の低下
目がうつろ・反応が鈍い → 脳機能の低下
嘔吐、下痢、血尿 → 臓器不全の可能性

これらの兆候が見られる場合は、「終末期」に差し掛かっている可能性があります。

食べない状態が続くとどのくらい生きられるのか？📉

柴犬の年齢や健康状態によって異なりますが、以下が一般的な目安です。

【健康な成犬】🐶

水を飲んでいれば 3〜5日程度は生存可能
ただし体力は急速に消耗するため、4日以上は危険域

【老犬（10歳以上）・病中病後の犬】👵

食事を完全に摂れない状態が 48時間以上続くと命の危険
水分すら取れない状態が 24時間以上続けば緊急事態
肝不全・腎不全・心不全などの病状次第では 1〜3日以内に急変

老犬・末期の症例では…⚠️

エサを食べなくなって 1〜3日で亡くなる例も
看取りの準備が必要な場合あり（在宅・動物ホスピスの検討）

終末期に見られる特徴的な行動・身体変化🔍

エサを食べなくなる前後に見られやすい「柴犬の終末期サイン」をご紹介します。

🧠精神面の変化

飼い主に対して無反応になる
目が虚ろ、視線が合わない
名前を呼んでも反応が薄い

🦴身体面の変化

極端な体重減少・筋肉の萎縮
自力で立ち上がれない
下半身の麻痺やふらつき

🩺生理的な変化

呼吸が浅く早くなる（チェーンストークス呼吸）
排尿・排便が困難 or 失禁
歯茎や舌の色が白くなる（貧血や低酸素）

余命が近いと感じた時にすべきこと

「もう食べなくなった」「そろそろかもしれない」
そんな時は、無理に食べさせることよりも、愛犬が苦しくなく、安心して過ごせる環境を作ることが大切です。

看取りケアの基本（ターミナルケア）🌿

ケア項目	内容
✅ 水分補給	スポイトで口元に少量ずつ与える。脱水予防に有効。
✅ 保温	老犬や衰弱した柴犬は体温調整が苦手。ブランケットやカイロなどで体を温める。
✅ 寝床の工夫	硬くない・体圧が分散されるクッション性の高いベッドを使用。褥瘡（床ずれ）防止にも。
✅ 静かな環境	不要な刺激（大きな音、来客）を避け、落ち着ける空間を作る。
✅ そばにいること	飼い主の手のぬくもり、声かけが最も大きな安心につながる。